[研究大会・記念講演] 「差別解消条例がめざすもの」~制定の経緯とこれから~

2024年度 研究大会の記念講演を9月7日(土)に開催いたしました。

講師 小島こじま 智子ともこさん (三重県議会議員)

演題 「差別解消条例がめざすもの」~制定の経緯とこれから~

 県議会の差別解消条例検討調査特別委員会委員長を務められた経験から、「差別を解消し、人権が尊重される三重をつくる条例」の制定に至った経緯についてお話いただきました。その中で、多くの人が「差別はしていない」つもりであっても、社会に差別がある以上、その社会をつくっているのは、私たち一人一人であるので、差別は「する側の問題」だということを明らかにして、差別解消に取り組む当事者であることをしっかりと意識していきたいという、部落差別をはじめ様々な差別解消のための条例づくりにかけた熱い思いを伝えていただきました。また、この条例が「全国初」といわれる所以(差別解消に向かう行動を起こすのは、被差別の立場の人ではうまく進まない 。この流れを根本から変えるために、県の関与を義務化したところ)についても話されました。そして、条例成立後、初めて知事による「説示」が行われた「教育公務員による土地差別事案」について、その概要や知事への申し立ての内容、県の調査等詳しく語られました。この事案から差別解消条例を梃子に教員はもとより多くの人に差別をなくす側に立ちきって「住みよい社会をつくる」ことに繋げていってほしいというメッセージをいただきました。

参加者:554人

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